解雇でも退職金をもらえる!?もらえないケース3つと請求方法を解説

外資系企業から解雇されてしまい、退職金を支払ってもらいたいと悩んでいませんか

解雇された後の生活を確保する必要があるので、まとまった金額が入ってくるのかどうかというのは労働者としても気になりますよね。

結論としては、解雇でも退職金をもらえることがあります

ただし、退職金制度がない場合、勤続期間が短い場合、懲戒解雇の場合には、退職金を支給してもらえないことがあります。

解雇は、離職票上は重責解雇でない限り会社都合として処理されますが、退職金を計算するうえでの処理は退職金規程を確認することになります。

また、解雇が不当である場合には、通常の退職金以外にも、解決金(特別退職金・パッケージ)をもらえることがあります

不当解雇を争う場合には、退職金を受領する際には、解雇を争う期間の生活を維持するためで解雇を認める趣旨は含まないことを明確にしておく必要があります

実は、不当解雇については、退職金制度がなくても、解決金(特別退職金・パッケージ)の獲得を目指していくことで、生活を確保するために十分な金額を獲得できることがあります。

この記事をとおして、外資系企業で働く従業員の方に、解雇された場合にもらえる可能性のある退職金等について知っていただければ幸いです。

今回は、解雇でも退職金をもらえるかを説明した上で、もらえないケース3つと請求方法を解説していきます。

この記事を読めば、外資系企業から解雇された場合の退職金等についてよくわかるはずです。

1章 解雇でも退職金をもらえることがある

解雇でも、退職金をもらえることがあります

解雇された場合には、退職することになるため、退職金規程の支給条件を満たすことがあるためです。

単に解雇だからというだけで、本来支給しなければいけないはずの退職金を不支給とすることはできません。

例えば、解雇された後に、離職票などと一緒に、共済への退職金の請求書類が併せて送られてくるということもよくあります。

そのため、解雇の場合でも退職金を支給してもらえるのが原則です。

ただし、懲戒解雇の場合には、退職金の不支給事由とされている場合があり、退職金が支給されないことがあります

2章 解雇で退職金がもらえないケース3つ

解雇された場合に退職金がもらえないもケースもあります

企業が退職金を支給する義務が法律上定められているわけではありませんし、また、支給の条件を満たさない限り退職金は支給されないためです。

例えば、解雇で退職金がもらえないケースとしては、以下の3つがあります。

ケース1:退職金制度がない場合
ケース2:勤続期間が短い場合
ケース3:懲戒解雇の場合

それでは、各ケースについて順番に説明していきます。

2-1 ケース1:退職金制度がない場合

解雇で退職金がもらえないケースの1つ目は、退職金制度がない場合です。

なぜなら、退職金の支給は法律上義務とはされておらず、企業において退職金制度を定めた場合に、はじめて支給義務が発生するためです。

通常、退職金規程において退職金の支給ルールを設けることになります。

退職金制度がある場合には、通常、労働条件通知書に退職金有と記載されており、また就業規則にも退職金については退職金規程により定めるとの条項が置かれています。

しかし、外資系企業では、退職金制度が置かれている企業は少数派であり、退職金制度が存在しない企業の方が多いです。

外資系企業の退職金については、以下の記事で詳しく解説されています。

2-2 ケース2:勤続期間が短い場合

解雇で退職金がもらえないケースの2つ目は、勤続期間が短い場合です。

なぜなら、退職金は、通常、勤続期間に応じて、その金額が算出されることになります。

勤続期間が1~3年程度の場合には、退職金が発生しないとされていることも少なくありません。

そのため、勤続期間が短い場合には、退職金制度がある会社でも、退職金が支給されないことがあります。

2-3 ケース3:懲戒解雇の場合

解雇で退職金がもらえないケースの3つ目は、懲戒解雇の場合です。

退職金規程には、退職金の不支給事由として、懲戒解雇の場合又は懲戒解雇事由がある場合が規定されていることがよくあります。

そのため、懲戒解雇の場合には、企業は、退職金を支給してくれないことがあります。

ただし、判例は、仮に懲戒解雇の場合に不支給とする条項がある場合でも、直ちに全額不支給とすることは認めない傾向にあります。

懲戒解雇されたからと言って、これまでの勤続の功がすべて抹消されるとは限らないためです。

例えば、東京高判平成15年12月11日労判867号5頁[小田急電鉄事件]は、電鉄会社の職員が度重なる電車内での痴漢行為で刑事処罰を受けて懲戒解雇された事案について、本来の退職金の支給額の3割の支給を命じています。

3章 解雇の退職金は自己都合?会社都合?

解雇は、離職票上は重責解雇でない限り会社都合として処理されますが、退職金を計算するうえでの処理は退職金規程を確認することになります

退職金の支給条件や支給金額については、企業ごとに退職金規程で定めるものであるためです。

通常、自己都合と会社都合で、金額の計算方法に差が設けられており、会社都合の方が短い勤続期間で退職金を受給できるようになっており、支給金額も大きくなっています。

退職金規程に、どのような場合に会社都合として計算するのか、会社都合とされる事由が列挙されていることが多いので、確認してみてください。

4章 解雇で退職金以外に解決金(特別退職金・パッケージ)をもらえることがある

解雇が不当である場合には、通常の退職金以外にも、解決金(特別退職金・パッケージ)をもらえることがあります

解雇は客観的に合理的な理由がなく社会通念上相当でなければ、濫用として無効となります。

外資系企業であっても、解雇する場合には厳格な条件が必要であることは、日系企業と同様です。

解雇が濫用として無効となる場合には、現在も労働者としての地位を有していることになり、企業は解雇された日以降の従業員の給与を支払わなければなりません。

例えば、2024年2月末に解雇されて、2024年8月末に解雇が無効とされた場合には、3月1日~8月31日までの6か月分の賃金が後から遡って支払われることになります。

このような法律関係を前提に、企業から解決金(特別退職金・パッケージ)の提案されることがあります。

具体的には、外資系企業による解雇の解決金(特別退職金・パッケージ)の相場は、賃金6か月分~1年6か月分程度です。

そのため、通常の退職金よりも、解決金(特別退職金・パッケージ)の方が金額が大きくなることも多いのです。

外資系企業のパッケージについては、以下の記事で詳しく解説しています。

外資系企業のパッケージについては、以下の動画でも詳しく解説しています。

“~解決金と特別退職[パッケージ]は違うの?~”

解雇された後、企業から労働者に退職に納得してもらい紛争を解決するための対価として支払われる金銭は、解決金としての名目で支給されることが通常です。これに対して、解雇日前については解雇の効力がまだ発生していませんので、労働者に退職に納得してもらうための金銭は特別退職金との名目で支給されることが通常です。最終的には実態で判断されることになりますが、第一次的には、税務上、解決金については一時所得、特別退職金については退職所得として処理されることになります。

解決金と特別退職金は、その金額の交渉方法や内容について、いずれも基本的な部分は共通します。

ただし、解決金の交渉の際には、既に解雇後の賃金の未払い金額が発生しているため、特別退職金よりも、解雇後相当期間経過している場合には、金額が大きくなりがちです。

これに対して、特別退職金については、解決金と異なり、税金の源泉等が必要となりますので、特別退職金からの控除等についても事前に確認しておくことになります。

5章 不当解雇を争う場合の退職金の請求及び受領方法

不当解雇を争う場合には、退職金の請求及び受領方法については注意する必要があります

退職金は、労働者が退職した場合に支給されるものです。

そのため、労働者自ら退職金を請求したり、異議を唱えずに受領したりした場合には、その態様から解雇を認めていたと反論されるためです。

解雇が無効であるという主張を貫くのであれば、解雇は無効で退職していないため、退職金は発生していないと主張することになります

とはいっても、労働者にも生活がありますので、一時的に退職金の受領に応じておくことが合理的な場合もあります。

そのような場合には、例えば、「退職金については、解雇を争う期間の生活を維持するために一時的に受領するが、解雇を認める趣旨は含まない」旨を留保して、請求、受領することになります。

6章 解雇の退職金でよくある疑問3つ

解雇の退職金でよくある疑問として、以下の3つがあります。

疑問1:解雇の退職金に税金はかかる?
疑問2:解雇の退職金の増額交渉はできる?
疑問3:解雇の退職金の時効は?

それでは、これらの疑問について順番に解消していきましょう。

6-1 疑問1:解雇の退職金に税金はかかる?

解雇された際の退職金にも、税金がかかります

退職所得として処理することになりますので、所得税と住民税が源泉されて振り込まれることになります。

退職金の受給日までに退職所得の受給に関する申告書を企業に提出することを忘れないようにしましょう

退職所得の受給に関する申告書については、以下の国税庁のページからダウンロードすることができます。

A2-29 退職所得の受給に関する申告(退職所得申告)|国税庁 (nta.go.jp)

6-2 疑問2:解雇の退職金の増額交渉はできる?

解雇された際の退職金の増額交渉は、困難です

退職金は、退職金規程に従い支給されることになり、交渉により金額が決まるものではないためです。

ただし、不当解雇の際の解決金(特別退職金・パッケージ)については、交渉の余地があります。

6-3 疑問3:解雇の退職金の時効は?

解雇された際の退職金の時効は、5年です。

退職金の支給日から5年が経過すると、企業から時効を援用される可能性があり、退職金の支給を受けることができなくなる可能性があります。

不当解雇問題が解決した後に請求しようとして忘れないように注意しましょう。

7章 外資系の不当解雇はリバティ・ベル法律事務所にお任せ

外資系企業の解雇の相談は、是非、リバティ・ベル法律事務所にお任せください

この分野は、専門性が高い分野であるため、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません

解雇の有効性につき見通しを分析したうえで、あなたの意向を踏まえて、外資系企業の性質に応じて適切に方針を策定する必要があります。

リバティ・ベル法律事務所では、解雇や退職勧奨事件に力を入れており、特に外資系企業とのパッケージ交渉について圧倒的な知識とノウハウを蓄積しています

また、解雇やパッケージ交渉を含む退職勧奨対応については、依頼者の方の負担を軽減するために着手金無料、完全成功報酬としております。

初回相談は無料となっておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

8章 まとめ

以上のとおり、今回は、解雇でも退職金をもらえるかを説明した上で、もらえないケース3つと請求方法を解説しました。

この記事の要点を簡単に整理すると以下のとおりです。

・解雇でも、退職金をもらえることがあります。

・解雇で退職金がもらえないケースとしては、以下の3つがあります。
ケース1:退職金制度がない場合
ケース2:勤続期間が短い場合
ケース3:懲戒解雇の場合

・解雇は、離職票上は重責解雇でない限り会社都合として処理されますが、退職金を計算するうえでの処理は退職金規程を確認することになります。

・解雇が不当である場合には、通常の退職金以外にも、解決金(特別退職金・パッケージ)をもらえることがあります。

・不当解雇を争う場合には、退職金の請求及び受領方法については注意する必要があります。

この記事が外資系企業から解雇されて退職金をもらえるか悩んでいる労働者の助けになれば幸いです。
以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。

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