会社から退職を勧められたら拒否できる?会社都合退職と対処法を解説

会社から退職を勧められたら拒否できる?会社都合退職と対処法を解説

会社から退職を勧められたことにより、どう対応すればよいのか分からず困ってしまうケースは少なくありません

突然「辞めてほしい」と言われると不安になりますし、退職届を書いてよいのか、拒否してよいのかも迷ってしまいます。

<この記事の要点>

・会社から退職を勧められても、退職勧奨は会社からの提案であり、すぐに応じる義務はありません。
・退職に応じる場合でも、会社都合退職、退職日、有給消化、特別退職金などを交渉してから判断すべきです。

この記事を読めば、会社から退職を勧められた場合に何を交渉し、どのように対応すればよいかがよくわかるはずです。

目次(contents)

1章 会社から退職を勧められたら拒否できる

1章 会社から退職を勧められたら拒否できる

会社から退職を勧められても、あなたが退職に応じる義務はありません

退職勧奨は、会社が労働者に対して「辞めませんか」と退職を提案するものです。会社が一方的に労働契約を終わらせる解雇とは違います。そのため、あなたが納得しない限り、退職しなければならないわけではありません。

例えば、上司から「今月末で辞めてほしい」と言われても、その場で退職届を書く必要はありません。「この場では回答できません」「持ち帰って検討します」と伝えれば足ります。

大事なのは、「会社に言われたから辞めるしかない」と思い込まないことです。退職するかどうかは、あなた自身が条件や今後の生活を踏まえて判断するものです。

2章 会社から退職を勧められたときにまずやること5つ

会社から退職を勧められた場合は、すぐに答えを出さず、自分を守る行動を取る必要があります

退職届や退職合意書にサインしてしまうと、後から争いにくくなるためです。

例えば、会社から退職を勧められたときに、まずやることとしては以下の5つがあります。

やること1:その場で退職届や退職合意書にサインしない
やること2:「持ち帰って検討します」と回答する
やること3:面談内容をメモ・録音する
やること4:退職勧奨の理由を書面やメールで確認する
やること5:退職したくない場合は拒否の意思を明確に伝える

2章 会社から退職を勧められたときにまずやること5つ

それでは、会社から退職を勧められた時にまずやることについて順番に見ていきましょう。

2-1 やること1:その場で退職届や退職合意書にサインしない

会社から退職を勧められても、その場で退職届や退職合意書にサインしてはいけません。

退職届や退職合意書は、あなたが退職に応じる意思を示す書類です。一度サインすると、会社から「本人が納得して辞めた」と言われやすくなります。

とくに、「一身上の都合により退職します」と書かれた退職届には注意が必要です。会社から退職を勧められているのに、自分の都合で辞めたように見えてしまうためです。

退職書類は、その場で書かず、必ず持ち帰りましょう。内容を確認し、必要に応じて弁護士に相談してから判断しましょう

退職合意書にサインしないことについては、以下の記事で詳しく解説しています。

2-2 やること2:「持ち帰って検討します」と回答する

退職を勧められたときは、まず「持ち帰って検討します」と伝えましょう

退職は、収入や生活に大きく関わる判断です。その場の空気に押されて返事をすると、不利な条件を受け入れてしまうおそれがあります。

例えば、「突然の話なので、この場では回答できません。持ち帰って検討します。」と伝えれば足ります。会社が「今日中に決めてください」と迫ってきても、無理に返事をする必要はありません。

冷静に考える時間を確保することが、退職勧奨への最初の対処法です

2-3 面談内容をメモ・録音する

退職勧奨を受けた場合は、面談内容をメモや録音で残しておきましょう

退職勧奨が後から問題になる場合、会社がどのような言い方をしたのかが大きなポイントになります。口頭のやり取りだけでは、後から証明しにくくなります。

例えば、面談の日時、場所、参加者、会社の発言、退職を求める理由、退職届へのサインを求められたかなどを記録しておくとよいです。

録音が難しい場合でも、面談後すぐにメモを作るだけで役に立ちます。記憶が新しいうちに残しておきましょう。

退職勧奨の録音については、以下の記事で詳しく解説しています。

2-4 退職勧奨の理由を書面やメールで確認する

会社から退職を勧められた場合は、退職勧奨の理由を書面やメールで把握しましょう

理由が分からないまま退職するかどうかを判断すると、自分に不利な判断をしてしまうおそれがあります。会社が何を理由に退職を求めているのかを知ることは、拒否するか、交渉するかを決めるために必要です。

例えば、「退職を勧める理由について、メールで説明してください」と伝えることが考えられます。

ここで大事なのは、会社の言い分をそのまま受け入れることではありません。会社の理由を記録し、その内容をもとに次の対応を考えることです

2-5 退職したくない場合は拒否の意思を明確に伝える

退職したくない場合は、退職する意思がないことを明確に伝えましょう

あいまいな返事をしていると、会社から「退職を前提に話が進んでいる」と扱われるおそれがあります。

例えば、「退職するつもりはありません」「退職には応じません。引き続き勤務を続ける意思があります」と伝えることが考えられます。

退職を拒否する理由を長く説明する必要はありません。シンプルに、退職しない意思を記録に残る形で伝えることが大切です

退職勧奨の拒否については、以下の記事で詳しく解説しています。

3章 退職勧奨と解雇・退職強要の違い

会社から退職を勧められたときは、退職勧奨、解雇、退職強要の違いを整理する必要があります

それぞれ意味が違い、取るべき対応も変わるためです。

3章 退職勧奨と解雇・退職強要の違い

3-1 退職勧奨は会社からの退職の提案

退職勧奨とは、会社が労働者に退職を勧めることです

会社から「辞めてほしい」「退職を考えてほしい」と言われても、それだけで労働契約が終わるわけではありません。あなたが同意しなければ、原則として退職にはなりません。

例えば、会社から「退職金を上乗せするので辞めませんか」と言われる場合があります。これは会社からの提案であり、応じるかどうかはあなたが判断することです。

退職勧奨を受けたら、まず「これは提案であって命令ではない」と言うことを知っておくといいでしょう

3-2 解雇は会社が一方的に労働契約を終了させるもの

解雇とは、会社が一方的に労働契約を終了させることです

退職勧奨とは違い、労働者が同意しなくても、会社が労働契約を終わらせようとするものです。ただし、会社は自由に解雇できるわけではありません。

労働契約法16条では、客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当といえない解雇は無効になるとされています。

そのため、会社から「退職に応じないなら解雇する」と言われても、それだけで有効な解雇になるわけではありません。解雇を告げられた場合は、解雇理由を必ず書面で求めましょう。

外資系の解雇については、以下の記事で詳しく解説しています。

3-3 退職強要は自由な判断を奪う違法な働きかけ

退職強要とは、会社が労働者の自由な判断を奪うような方法で退職を迫ることです

退職勧奨は、一定の範囲であれば直ちに違法とは限りません。しかし、退職を断っているのにしつこく迫る場合や、解雇をちらつかせて退職届を書かせようとする場合は、退職強要になる可能性があります。

例えば、「今日中に退職届を書かなければ懲戒にする」と言われるケースがあります。このような場合、自由な意思で退職に応じたとはいえないことがあります。

退職強要が疑われる場合は、発言内容や面談の経緯を記録しておきましょう

退職強要については、以下の記事で詳しく解説しています。

4章 会社から退職を勧められた場合に違法となりやすいケース5つ

会社から退職を勧められた場合でも、会社のやり方によっては違法となることがあります

退職勧奨は、労働者が自由に判断できることを前提としているためです。

例えば、違法となりやすいケースとしては以下の5つがあります。

ケース1:退職を断っているのに何度も長時間の面談をされる場合
ケース2:退職届を書かないなら解雇や懲戒にすると脅される場合
ケース3:仕事を取り上げる・降格するなど不利益を示される場合
ケース4:人格否定やパワハラ的な発言をされる場合
ケース5:その場で退職手続きをするよう強く迫られる場合

それでは、会社から退職を勧められた場合に違法となりやすいケースについて順番に見ていきましょう。

4-1 ケース1:退職を断っているのに何度も長時間の面談をされる場合

退職を断っているのに、会社が何度も長時間の面談を続ける場合は、退職強要となる可能性があります

退職しない意思を伝えた後も、個室で長時間説得され続けると、冷静な判断が難しくなります。退職勧奨は提案であり、断った労働者を追い込むためのものではありません。

例えば、「退職するつもりはありません」と伝えた後も、毎日のように呼び出されるケースがあります。このような場合は、面談の日時や内容を記録しておきましょう。

退職を拒否した後の会社の対応は、後から違法性を判断する重要な事情になります

4-2 ケース2:退職届を書かないなら解雇や懲戒にすると脅される場合

会社から「退職届を書かないなら解雇する」「懲戒にする」と脅される場合は、退職強要となる可能性があります

退職するかどうかは、労働者が自由に判断すべきことです。解雇や懲戒をちらつかせて退職届を書かせる方法は、労働者の自由な判断を妨げます。

例えば、「今日退職届を書けば穏便に済ませるが、書かなければ懲戒解雇にする」と言われた場合には注意が必要です。

このような発言をされた場合は、すぐに退職届を書かず、会社に理由と根拠を示すよう求めましょう

4-3 ケース3:仕事を取り上げる・降格するなど不利益を示される場合

退職に応じさせるために、仕事を取り上げる、降格する、賃金を下げるなどの不利益を示される場合も注意が必要です

会社には一定の人事権がありますが、退職を迫る目的で不利益を与えることは問題になり得ます。

例えば、退職を断った直後に担当業務を外され、理由もなく仕事を与えられないケースがあります。また、合理的な説明なく降格を告げられるケースもあります。

このような場合は、配置転換や降格の理由を書面やメールで残すよう求めましょう

退職勧奨で仕事を与えない場合については、以下の記事で詳しく解説しています。

4-4 ケース4:人格否定やパワハラ的な発言をされる場合

退職勧奨の場で、人格否定やパワハラ的な発言をされる場合も、違法となる可能性があります

会社が退職を勧めるとしても、労働者の人格を傷つける発言まで許されるわけではありません。

例えば、「あなたは会社に必要ない」「能力がない」「周りも迷惑している」などと言われ続けるケースがあります。このような発言は、退職勧奨の範囲を超える可能性があります。

その場で反論できなくても、後から発言内容をメモに残しておきましょう

4-5 ケース5:その場で退職手続きをするよう強く迫られる場合

その場で退職手続きをするよう強く迫られる場合も、退職強要となる可能性があります

退職は、生活に大きく関わる判断です。十分に考える時間がないまま退職届を書かせる方法は問題があります。

例えば、退職届の用紙を出され、「ここで書かないと話は終わらない」と言われるケースがあります。このような場合でも、「この場では署名しません」と伝えて構いません。

退職書類は、納得できる条件が整うまでサインしないことが基本です

5章 退職勧奨に応じる場合に交渉すべき条件5つ

退職勧奨に応じる場合でも、会社の提示をそのまま受け入れる必要はありません

会社から退職を求められている以上、まず交渉すべきなのは、退職に応じる代わりにどのような条件を出してもらうかです。

例えば、交渉すべき条件としては以下の5つがあります。

条件1:特別退職金や解決金の上乗せを交渉する
条件2:退職日と有給消化を交渉する
条件3:未払い残業代・給与・賞与・退職金を清算に含める
条件4:退職合意書に金額・支払日・支払方法を明記させる
条件5:離職理由を事前に明確にしておく

退職勧奨の条件交渉は、「退職勧奨では条件交渉できる?相場や退職金と交渉方法【弁護士解説】」でも詳しく解説しています。

5章 退職勧奨に応じる場合に交渉すべき条件5つ

それでは、退職勧奨に応じる場合に交渉すべき条件について順番に見ていきましょう。

5-1 条件1:特別退職金や解決金の上乗せを交渉する

退職勧奨に応じる場合、まず交渉すべきなのは特別退職金や解決金の上乗せです

会社が労働者に退職を求めている以上、労働者が退職に応じる代わりに金銭的な補償を求めることは自然です。

退職すれば、すぐに次の仕事が見つかるとは限りませんし、収入が途切れる不安もあります。

例えば、通常の退職金とは別に、数か月分の賃金を特別退職金として求めることがあります。また、退職勧奨の進め方に問題がある場合には、その点も踏まえて解決金を求めることが考えられます。

会社から提示された金額をそのまま受け入れる必要はありません。退職に応じるかどうかは、金銭条件を見て判断すべきです。

ただし、一度提示した金額は撤回が難しく、その後の交渉にも影響が大きいため、提示する前に弁護士に相談しましょう

特別退職金については、以下の記事で詳しく解説しています。

5-2 条件2:退職日と有給消化を交渉する

退職勧奨に応じる場合は、退職日と有給消化も交渉しましょう

退職日が早すぎると、収入が途切れる時期も早くなります。また、有給休暇が残っているのに退職日を先に決めてしまうと、本来使えたはずの有給休暇を消化できなくなるおそれがあります。

例えば、有給休暇が20日残っている場合には、退職日を一定期間先に設定し、その間に有給休暇を消化できるよう交渉することが考えられます。引継ぎが必要な場合でも、引継ぎ期間と有給消化期間を分けて調整できないかを話し合うべきです。

退職日は、会社が一方的に決めるものではありません。退職後の生活、転職活動、有給休暇の残日数を踏まえて、納得できる日付を交渉しましょう

5-3 条件3:未払い残業代・給与・賞与・退職金を清算に含める

退職勧奨に応じる場合は、未払い残業代、給与、賞与、退職金も含めて清算しましょう

退職合意書を作る場合、会社と労働者の間の問題を包括的に清算する内容になるのが通常です。だからこそ、サインする前に、会社から支払ってもらうべきお金が残っていないかを確認し、金額に反映させる必要があります。

例えば、長時間働いていたのに残業代が支払われていない場合には、退職合意の前に未払い残業代を計算し、その支払いを求めることが考えられます。賞与や退職金についても、就業規則や賃金規程に基づいて支払われるべきものがないかを見ておく必要があります。

退職合意書にサインした後は、「すべて解決済み」と言われやすくなります。退職に応じる前に、未払い分を別に支払ってもらうのか、解決金の金額に含めるのかを決めておきましょう。

5-4 条件4:退職合意書に金額・支払日・支払方法を明記させる

退職条件がまとまったら、退職合意書に金額、支払日、支払方法を具体的に書きましょう

口頭で「退職金は上乗せします」「後で支払います」と言われても、書面に残っていなければ後から争いになるおそれがあります。退職合意は包括清算になるため、何をいくら支払うのかを明確にしてからサインすることが大切です。

例えば、「特別退職金として〇〇円を、〇年〇月〇日限り、指定口座に振り込む」というように、金額と期限が分かる形にする必要があります。支払日が曖昧なままだと、退職後に支払いを先延ばしにされるリスクがあります。

退職合意書は、退職後のトラブルを防ぐための書面です。退職に応じる場合は、支払条件が具体的に書かれているかを必ず見てからサインしましょう

5-5 条件5:離職理由を事前に明確にしておく

退職勧奨に応じる場合は、離職理由を事前に明確にしておきましょう

退職勧奨による離職は、原則として、会社都合になるとされています。会社都合ですと、自己都合に比べて有利に扱ってもらうことができます。

その他の条件が整うようであれば離職理由についても、念のため合意書で明確にしておくといいでしょう。

ただし、他の条件が整う前に離職理由について調整すると、退職に納得したと思われることもありますので、避けた方がいいでしょう

6章 会社から退職を勧められて拒否した後の注意点

会社から退職を勧められて拒否した後も、会社の対応には注意が必要です

退職勧奨を断っただけで不利益を受けるべきではありませんが、会社が解雇や配置転換に進むこともあるためです。

例えば、拒否後の注意点としては以下の4つがあります。

注意点1:拒否しただけで解雇できるわけではない
注意点2:配置転換は安易に拒否しない
注意点3:労働条件を不利益に変更するような書面には安易にサインしない
注意点4:会社とのやり取りは記録に残す

6章 会社から退職を勧められて拒否した後の注意点

それでは、会社から退職を勧められて拒否した後の注意点について順番に見ていきましょう。

6-1 注意点1:拒否しただけで解雇できるわけではない

退職勧奨を拒否しただけで、会社が当然に解雇できるわけではありません

退職勧奨は、あくまで会社からの退職の提案です。労働者がその提案を断ることは自由であり、断ったこと自体が解雇理由になるわけではありません。

例えば、会社から「退職に応じないなら解雇する」と言われたとしても、その言葉を理由に退職届へサインする必要はありません。会社が解雇するには、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要です。

そのため、退職勧奨を拒否した後に解雇を示された場合は、会社の発言を記録し、解雇理由証明書を求めるようにしましょう

6-2 注意点2:配置転換は安易に拒否しない

退職勧奨を拒否した後に配置転換を命じられた場合でも、安易に拒否することは避けましょう

会社には、業務上の必要に応じて配置転換を命じる権限があります。そのため、不満があるからといってすぐに拒否してしまうと、会社から業務命令違反だと主張されるおそれがあります。

もっとも、退職に追い込む目的で不合理な配置転換を命じている場合や、賃金・職位・生活に大きな不利益がある場合には、争える余地があります。

6-3 注意点3:労働条件を不利益に変更するような書面には安易にサインしない

退職勧奨を拒否した後に、労働条件を不利益に変更するような書面を出された場合は、安易にサインしないようにしましょう

会社は、退職に応じない労働者に対して、賃金の引下げ、役職の変更、勤務地の変更、雇用形態の変更などを求めてくることがあります。このとき、労働者が書面にサインしてしまうと、会社から「本人が同意した」と言われやすくなります。

例えば、退職勧奨を断った後に、基本給を下げる同意書、役職を外す確認書、勤務地や職種を変える合意書、新しい雇用契約書などを示されるケースがあります。内容をよく確認しないままサインすると、後から不利益な労働条件を争いにくくなるおそれがあります。

会社から「形式だけです」「今後も働くなら必要です」と言われても、その場でサインする必要はありません。

まずは書面を持ち帰り、現在の労働条件とどこが変わるのかを確認しましょう。賃金、役職、勤務地、勤務時間、雇用期間などに不利益な変更がある場合は、サインする前に弁護士へ相談するといいでしょう

6-4 注意点4:会社とのやり取りは記録に残す

退職勧奨については、会社とのやり取りを記録に残しましょう。これは拒否した後も同様です。

拒否後は、解雇、配置転換、降格、自宅待機、追加面談など、会社の対応が変わることがあります。後から争いになった場合には、いつ、誰から、何を言われたのかが重要になります。

例えば、面談で言われた内容は、日付、場所、参加者、発言内容をメモしておきましょう。メールやチャットでやり取りできる場合は、できるだけ記録に残る形で対応することが望ましいです。

録音ができる場合には、退職強要の有無を確認する資料になることもあります。ただし、録音データをSNSなどに公開することは避け、弁護士に相談するための資料として保管しましょう

7章 会社から退職を勧められた場合の相談先

会社から退職を勧められた場合は、悩みの内容に応じて相談先を選ぶ必要があります

相談先によって、できることが違うためです。

例えば、相談先としては以下の4つがあります。

相談先1:退職条件の交渉や解雇リスクがある場合は弁護士
相談先2:会社との話し合いを相談したい場合は総合労働相談コーナー
相談先3:賃金未払いや解雇予告手当は労働基準監督署
相談先4:離職票や失業給付はハローワーク

7章 会社から退職を勧められた場合の相談先

それでは、会社から退職を勧められた場合の相談先について順番に見ていきましょう。

7-1 相談先1:退職条件の交渉や解雇リスクがある場合は弁護士

退職条件の交渉や解雇リスクがある場合は、弁護士に相談することをおすすめします

退職勧奨では、会社都合退職、退職日、有給消化、特別退職金、未払い残業代、清算条項など、法律的な判断が必要な点が多いためです。

例えば、退職合意書へのサインを迫られている場合や、退職金の上乗せを交渉したい場合には、弁護士に相談する必要性が高いです。

退職届や退職合意書にサインする前に相談する方が、選べる対応は多くなります

7-2 相談先2:会社との話し合いを相談したい場合は総合労働相談コーナー

会社との話し合いについて相談したい場合は、総合労働相談コーナーを利用することも考えられます

総合労働相談コーナーでは、解雇、雇止め、配置転換、賃金の引下げ、いじめ、嫌がらせなど、幅広い労働問題を相談できます。

例えば、会社の対応が退職強要に当たるのか不安な場合には、相談先の一つになります。

ただし、総合労働相談コーナーは、あなたの代理人として会社と金銭交渉をしてくれる場所ではありません。退職条件を具体的に交渉したい場合は、弁護士相談が向いています

7-3 相談先3:賃金未払いや解雇予告手当は労働基準監督署

賃金未払いや解雇予告手当の問題がある場合は、労働基準監督署への相談が考えられます

労働基準監督署は、労働基準法に関する違反の相談先です。未払い賃金、最低賃金、労働時間、解雇予告手当などの問題では相談しやすい窓口です。

例えば、退職勧奨とあわせて、過去の残業代が支払われていない場合には相談してみる価値があります。

ただし、退職金の上乗せ交渉や会社都合退職の合意交渉を代わりに行う機関ではありません。相談内容に応じて使い分けましょう。

7-4 相談先4:離職票や失業給付はハローワーク

離職票や失業給付については、ハローワークに相談しましょう

退職勧奨に応じて退職した場合、離職票の退職理由が失業給付の扱いに影響することがあります。

例えば、会社から退職を勧められて辞めたのに、離職票では自己都合退職とされている場合があります。このような場合は、ハローワークで事情を説明することになります。

退職勧奨を受けたメール、面談メモ、退職合意書などがあると、説明しやすくなります

8章 会社から退職を勧められた場合によくあるQ&A

会社から退職を勧められた場合によくある疑問としては、以下の5つがあります。

Q1:退職勧奨を拒否すると解雇されますか?
Q2:退職届を書いてしまったら取り消せますか?
Q3:「一身上の都合」と書くと不利になりますか?
Q4:退職勧奨は録音してもよいですか?
Q5:弁護士に相談するタイミングはいつですか?

8章 会社から退職を勧められた場合によくあるQ&A

これらの疑問を順番に解消していきましょう。

8-1 Q1:退職勧奨を拒否すると解雇されますか?

A.退職勧奨を拒否しただけで、当然に解雇されるわけではありません

会社が解雇するには、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要です。退職勧奨を断ったことだけで、解雇が有効になるとは限りません。

ただし、会社が別の理由をつけて解雇を進めることはあります。解雇を示された場合は、解雇理由証明書を求めましょう。

8-2 Q2:退職届を書いてしまったら取り消せますか?

A.退職届を書いてしまった場合でも、事情によっては撤回や取消しを検討できることがあります

ただし、一度退職の意思表示が会社に受け入れられると、簡単には取り消せないことがあります。そのため、退職届を書く前に相談することが一番安全です。

8-3 Q3:「一身上の都合」と書くと不利になりますか?

A.会社から退職を勧められているのに、安易に「一身上の都合」と書くことは避けるべきです

「一身上の都合」は、自分の都合で辞めるという意味で使われることが多い表現です。後から自己都合退職のように扱われるおそれがあります。

退職勧奨に応じる場合は、退職の経緯が分かる退職合意書を作るよう交渉しましょう。

8-4 Q4:退職勧奨は録音してもよいですか?

A.退職勧奨については、録音しておいた方がいいでしょう

自分の身を守るためにも有用です。

ただし、日常の業務をすべて録音しておくといった対応は避けるべきでしょう。

8-5 Q5:弁護士に相談するタイミングはいつですか?

A.弁護士に相談するタイミングは、退職勧奨された後すぐの時点が望ましいです

すでに回答してしまっていたり、サインをしてしまっていたりすると、リカバリーが難しいこともあるためです。

法的な見通しを分析したうえで、方針を立てて、一貫した対応をしていくべきです。

9章 外資系企業の退職勧奨はリバティ・ベル法律事務所にお任せ!

外資系企業の退職勧奨は、是非、リバティ・ベル法律事務所にお任せください

この分野は、専門性が高い分野であるため、弁護士であれば誰でもいいというわけではありません。

解雇の有効性につき見通しを分析したうえで、あなたの意向を踏まえて、外資系企業の性質に応じて適切に方針を策定する必要があります。

リバティ・ベル法律事務所では、解雇や退職勧奨事件に力を入れており、特に外資系企業とのパッケージ交渉について圧倒的な知識とノウハウを蓄積しています

解決実績の一部については、以下のページから確認する事が出来ます。

解決事例 | 外資系労働者特設サイトbyリバティ・ベル法律事務所 (libertybell-tokusetu.com)

まずはお気軽にご相談ください。

10章 まとめ

以上のとおり、今回は、会社から退職を勧められたら拒否できるかを説明したうえで、会社都合退職と対処法を解説しました。

この記事が会社から退職を勧められて困っている方の助けになれば幸いです。

以下の記事も参考になるはずですので読んでみてください。

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